2004-05-18



シカ化

昨日小三の末っ子とお風呂に入ったとき、末っ子は寂しそうにつぶやいた。

「最近、俺、名前で呼ばれてないし・・」

そういえば先日のロード・オブ・ザ・リングの一件以来「奈良の鹿」と呼んでるなあと思いながら「いやなのか?」と聞いてみた。彼は

「鹿はいいけど、奈良はやめて欲しいなあ」

と視線を外しながら答えた。そうか、悪いことをしたなあとしんみりしながら風呂から上がった。それ以来彼は「シカ」と呼ばれるようになった。

末っ子は夕食前に宿題を始めた。自由研究らしい。パソコンでいっちょまえに検索を掛けている。何を調べているのか後ろからそーっと覗くと、ノートの一番上に

奈良の鹿について

と書いてあった。調べたことを楽しそうに書いている。なになに、奈良の鹿は2,100頭いるらしい。ほほう。鹿は野性の鹿扱いで、誰の所有でもないらしい。鹿は芝生の新芽を好んで食べるそうである。どうりで春日大社の芝生は綺麗に刈り揃っているわけだ。勉強になるなあ。

昨夜トリビアを見ていると、トリビアの種のコーナーで

「馬と鹿はどちらが馬鹿か」

をテストするというネタをやっていた。 TVを見ていた家族から「鹿でしょう」「鹿だよな」との声が次々に上がる。一人を除いてだが。

番組は進み、馬と鹿で動物知能テストの実験を三つ行ない、どちらが馬鹿かの勝負をつけることになった。そして一対一で迎えた決勝の三本目は迷路を使って餌にたどり着く時間を競うものだった。鹿は54秒かかって恐る恐る餌に到達。次は馬の番だ。馬は真っ直ぐに餌に向かおうとして、柵につかえてしまう。さらにはやる気をなくしあえなくタイムアップ。家族からは落胆の声が上がる。その瞬間末っ子はこっそりと両手でガッツポーズをしていた。

シカ化が進んでいるらしい。