のんびりした日曜日



昨日名古屋ドームに行って来た。

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姉から今年中学校に入学する長男へのお祝いを兼ねて、ドラゴンズの今季オープン戦の最終戦、中日V.S.横浜戦、13:00プレーボールの券を二枚をもらったのだ。他の子供たちがうらやむ中、長男は初めてのプロ野球観戦を前日から楽しみにしていた。私にとっても久しぶりの野球観戦、しかもドームは初めてだ。

朝十時少し前の電車に乗り、富貴で乗り換え、新名古屋を通り過ぎ栄生で降りる。枇杷島スポーツセンター先で右折、押切公園を抜けブラブラと浄心まで歩く。暖かく風も無く、Tシャツでも充分な程の陽気。十一時過ぎに浄心駅近くの招福軒に着く。のれんが出ていないので一瞬休みか?と思ったが、中を覗くともうお客さんがカウンター後ろで並んでいる。ここは十五年以上かよっているが、相変わらず一番好きなラーメン屋さんだ。息子は初体験。スープの量に驚いていたが、頑張って食べる。気に入ってくれたようだ。

招福軒を出て、東南方向にジグザグに歩き、上名古屋、城西を横切り名城公園を目指す。幹線を一歩外れると、静かな住宅街。十五分程歩くと名古屋城が見えてきて、名城公園に着く。桜はまだ三分咲き程度だろうが、花見客がとても沢山いた。来週末はもう散り始めるかもしれない。

名城公園は桜以外も沢山の花々が咲き乱れていた。名城公園駅から環状線延長中の地下鉄名城線名古屋大学前行きに乗り、名古屋ドーム前矢田で降りる。球場への綺麗なアプローチの通路を人並みに流されていると、自然に名古屋ドーム入り口に着いた。息子は誘導員や警備員、それにダフ屋に興味深々のようで、その仕事内容を細かく聞いてくる。

ドーム内で座席を確保したのはプレーボール十分前。内野自由席招待席は結構込んでいたが、二人なので、通路側の席にこだわらなければかなり前まで行けた。四列目というかなりいい場所で見る。コーラとポップコーンを息子に買ってやる。息子は持参した双眼鏡であちこち観察していた。私もたまに借りて、落合監督をマークする。

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肉眼でもサードコーチャーがすぐ近くに見える。が、ネットとネットの支柱が邪魔だ。その為デジカメのピントが合わない。しかたなく置きピンで撮る。バックネット以外はネットは無い方がいいと思う。もちろんファールボールは危険だろうが、怖い人はバックネット裏でみればよいだけだ。観客も勝負している緊張感が生まれ、インプレーでは打球に集中せざるを得ないので一体感は増すだろう。グラウンドに乱入するファンは出てくるだろうが、たっぷり全国に恥を曝すだけだ。たしか神戸YahooBBスタジアムがフェンス無しだっただろうか。そして照明や音楽でショーアップされた人工芝は最初はいいが、やはり人工物ばかりではその内飽きるだろう。雨天時のみ屋根が閉まる天然芝のグラウンドがいいなあ。そんなことを考えているうちに良く知らない人の始球式が終わり、プレーボール。

試合はドラゴンズが一回裏ノーヒットで上げた一点のまま九回まで進み、骨折が完治していない押さえのエース岩瀬投入で逃げ切るかと思われたが、ベイスターズが意地を見せ同点、オープン戦ルールで延長無し、試合はそのまま終了となった。と言葉で書けばあっさりした試合だが、見どころはいくつか有った。

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古巣相手に155km/hを出したドミンゴ、そのドミンゴより球速は劣る物の、切れのある球を投げて、四回をパーフェクトに押さえたエース川上憲伸、リナレスの天井スレスレのレフトフライ、荒木と井端の軽快な二遊間、ベンチで誰も寄せつけない孤独な落合監督。そして、あまり覇気が感じられないベイスターズの選手たち。

一番印象に残った選手は福留だった。PL学園の大先輩、三番立浪が右太腿へのデッドボールを受けた直後の打席、謝らなかったベイスターズの若手投手に殺気を込めたピッチャー返し。その回、ワンアウト一二塁で、セカンドベース上の福留は、大きなライトフライで中途半端に飛び出してしまい、サードへのタッチアップをスタートできず、インプレー中にもかかわらずサードコーチはセカンドベース上の福留に大きな身振りで遠隔説教。真剣にその説教を聞く福留の姿には笑わせてもらった。

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そして、守備ではシングルヒットでサードを狙ったファーストランナーを刺す為にライトからサードへのレーザービーム。これはわずかにセーフにはなったが、ちょうどその送球の軌跡の延長線上に座っていた我々親子にとって、想い出深いプレゼントになった。

試合終了後もドームでのんびりし、ぼちぼちJR大曽根駅まで歩く。中央線で金山に出て、ビールとサキイカを買って名鉄に乗り換え美浜町へ。駅から海を背に野球の思い出話をしながら息子と家に向かう。