エースを狙えるのか?
昨夜はテレビ朝日の開局20周年記念番組である「エースを狙え」を見る。
「エースを狙え」は展開、脚本、配役といい感じなのだが(特に宗方コーチの決め台詞と和服姿の晩酌がいい)、テニスの場面でとてもストレスが溜まってしまう。なんというか、漫画的でリズムが悪いのだ。編集に才能が感じられない。
私が思い描くシーンをちょっと書いてみる。CGのイメージはお蝶婦人がマルチナ・ナブラチロアで、岡ひろみがハナ・マンドリコアかな。古くてすみません。
両者細かいフットワークで玉際に詰め、
お互いのバックサイドへの打ち合いがしばらく続く。
フォロースルーはあくまで大きい。
マルチナ扮するお蝶婦人が急にリズムを変え、
バックハンドのボールに回り込むと、
フォアハンドでストレートにダウンザラインの深いボールを打ち込む。
ハナ扮する岡ひろみが走り抜けながらの
逆クロスへのパッシングショットでエースを狙う。
ライン上で白煙が上がり、抜けるかと思われたボールに
お蝶婦人がダイビングで飛びつき、ネット付近に力の無いボールが返る。
コートの外まで走り出ていた岡ひろみが
信じられないようなダッシュで戻ってきて
ラケットの先ですくい上げるようなロビング。
素早く立ち上がりその動きを読んでいたお蝶婦人が
ジャンピングしてのハイバックボレーでのスマッシュ。
ボールは高く跳ね、観客席に。
爆発的に沸き返る観客席。呆然と立ち尽くす岡ひろみ・・・
こんな感じだといいのだが、実際に出てくる絵はラケットインパクト時のアップや苦悶するプレーヤーの表情のアップが連続し、スコアボードがちらちらして、こま切れのテニスを見せられた挙げ句、突然意味もなく転ぶシーンがかぶさったりするのだ。
スポーツアクションのシーンだけでも香港あたりからCGのスタッフを呼んできた方がいいかも。せっかくの配役が勿体ない。根性や気合いに走るのみでなく、見る者に高揚感を与えるリズムに乗ったストロークや、見る者を凍らせる意表を突くプレイを随所に表現して欲しい。
しかし、緑川さんはいい感じ(^^v