朝青龍が好き

前々から注目していたが、最近とみに朝青龍が面白い。登っていく物の力強さを感じる。新横綱で委縮していた先場所までとは大違いだ。サンケイスポーツより

【大相撲夏場所9日目(19日、両国国技館)】国技にかつてない暴挙だ。横綱朝青龍(22)がモンゴルの先輩、旭鷲山(30)に引き落とされて初黒星。敗戦後、土俵上で相手にガンを飛ばし、支度部屋でも暴言を繰り返した。街のけんかのようなシーンの主役となった横綱に、北の湖理事長(元横綱)も不快感をあらわ。「横綱失格」といわれても仕方のない狼籍に、非難の声が爆発した。

相手へ飛びかからんばかりにニラみつけた。仕切り中でも取組中でもない。勝負がついた後の土俵上で、だ。暴挙の主は日本の国技の最高位に就く朝青龍。そこには「品格抜群」が昇進の条件である横綱の姿はなかった。

神聖な土俵で、街のけんかのようなシーンが現出した。しかも相手はモンゴルの先輩。国技館の6000観衆が息をのみ、テレビ桟敷の視聴者が呆れ返った行為は、これだけではなかった。

やっとみんなが息をのんで求めていた瞬間が来たという感じですね。強いヒール誕生、停滞する相撲界に新風を巻き起こせるか。個人的にはとても嬉しいです。記事はこう続きます。

シーン(1) 仕切り制限時間いっぱいの立ち合いでじらす旭鷲山に突っかけて、思いきり突き飛ばした。もんどりうって仰向けに倒れた旭鷲山朝青龍は取組後、「手をなかなかつかねえんだよ、アレが」と吐き捨てた。

これは旭鷲山が悪い。横綱が両手を付けて待っているのを番付下の力士がじらすのは礼儀違反。同じモンゴル出身で、先輩面がしたかったのだろうが・・

それに勝負が決まった後の駄目押しにも批判が集まってますが、あの程度で怪我をする力士がいるとしたら、それは体重偏重の現在の相撲界の弊害。ちょっとやそっとじゃ怪我をしない鍛え上げられたお相撲さんが見たい。

シーン(2) 2度目に立った後、旭鷲山の突きが顔面に入り、カッとなって前へ。しかし、土俵際で旭鷲山がヒラリと飛んで体をかわすと、前へバッタリ。その瞬間に左手で蛇の目の砂を指さして「足が出てるだろ」と審判員にアピールした。

この後横綱は控室で「来場所は張り返す。今度からはたくやつは罰金だ。そんなことするから相撲がつまらなくなるんだ」とまくし立てたらしい。まったくその通り。目の醒めるような体重が乗った張り合いを見てみたい。もちろん後味の悪いはたき込みなど見たくない。

シーン(3) 敗戦後、互いに二字口に戻る際に左肩がぶつかると、冒頭のガン飛ばしだ。さらに自らの"さがり"を勢いよく取り外しざま、旭鷲山の左腕をバシッ。礼もそこそこに土俵を後にした朝青龍は、支度部屋の風呂に入って「チクショー!!」と叫んだ。

いい感じですね。おしむらくはこの時、千代富士、貴乃花並の国民的ヒーローが赤コーナーにいないこと。もしいればもっと朝青龍は引き立つのに。千代富士 v.s. 朝青龍の時間一杯の鼻を押しつけながらのにらみ合い、見てみたかった。

帰途につく際には「いい経験。あしたからまたがんばります」と殊勝に語ったが、その将来には不安が残る。

殊勝に語った後、不敵な笑みで付き人になにやら耳打ちしていたことでしょう。こうなったら、もうモンゴル風の土俵入り、顔面へのハイけたぐりなどどんどん見せて欲しいです。

そして、そんな物にも全く動じない大相撲の懐の深さも是非見てみたいものです。