ドラマ三本

松井の調子がいい。ホームランの数は次第に上がって行くだろうし、最終的には五十本近く打ちそうな気がする。なんといっても楽しそうにプレイしているからだ。やはり松井にはイチローのような好打ではなく、飛距離や打球の強さを期待したい。薬とは無縁の、ウエイトトレではなく、スイングで鍛え上げられたナチュラルな筋肉を爆発させて欲しい。心配はオフの過ごし方か。よい息抜き相手がいればいいのだけど。もちろん日本語が通じる相手。

今日、対戦相手のブルージェイズのトスカ監督がこう言ったそうだ。「松井は左にも右にも対応できる。おそらく股の間から投げても対応できるだろう。」セリーグ仏頂面の監督の面々に聞かせたいコメントだ。なんで日本の監督のコメントは愚痴ばかり目立つのだろう。たまに褒めても「良く頑張った」だ。コメントの勉強をしてもらいたいものだ。

中二の長女は相変わらず勉強しない。そのくせ連ドラが大好きで毎日のように見ている。みかねて私は先週彼女にこう言った。

「おい、一週間にドラマは二本までにしておけ」

すると彼女はしばらく考えてから素直にうなずき、こう言った。

「わかったから三本にして」

誰に似たのだろう。先祖に関西人は居ないはずだが。

その後一週間観察していたが、連ドラを見るペースが一向に衰えていない。毎日のように見ている。昨日も九時から十一時まで獣医のドラマと引っ越し業者夫婦のドラマを見ていた。予告までしっかり見終えた後、風呂に入ろうとする娘に私はこう尋ねた。

「週にドラマ三本の約束はどうなった?」

すると彼女は、

「まだどのドラマにするか決めてないの」

と言って部屋から出て行った。なるべく早く決めて欲しいものだ。