さよなら発泡酒〜ブローリー〜初恋の来た道

物心ついてからずっと、というのは嘘で、たぶん働き出してからずっと、晩酌にビール飲んでいる。そのあと強い酒に移行することもあるが、最初にビールというのはなんというか、自分の中では基本であり、動かせない物だと思っていた。

例えば最初から日本酒だと、ゴクゴクと飲めないストレスが自分の中に溜まってしまう。それほど、食事中に喉を潤す行為が好きだった事を最近再確認した。こういうのはビール好きなら分かりますよね。しかし、いつのまにかビールが発泡酒になっていた。慣れとは怖いもので、最初に感じた不味さも次第に我慢できるようになってきた。

そうなると本末転倒、あのビールの喉越しの味やホップの香りや苦みを美味しい料理と共に味わうのではなく、単にビールに似せて味付けされたアルコール飲料を飲むという行為を無批判に受け入れてしまっていたのだ。

しかし、ビールに戻そうにもデフレ社会がそれを許さない(笑)。

そんな時に酒屋で見付けたのが ブローリー・プレミアム・ラガー。ドウシシャから発売しているノンアルコールビール(ローアルコールビール)。麦芽100%なのが嬉しい。ちゃんとホップの味が楽しめる。飲み物の味としては発泡酒より数段美味い。アルコールは1%以下と、天然果汁のジュース並。値段も 355ml の缶で 88 円だった。それでオールモルト。今度は瓶入りを手に入れてみたい。

ここ最近、発泡酒の代わりに、のんびり家族との会話やDVDを楽しみながら飲んでいる。飲んでいて解ったのであるが、私の場合、晩酌は酔いたくて飲んでいるのではなく、やはり麦芽とポップで喉を潤したかったのだ。忘年会で酷使した肝臓にも優しい。カロリーもビールの1/3なので、飲み続ければ間違いなくダイエットになるだろう。週末などアルコールが欲しい時は、別にスコッチでもショットグラスに注いでおけばよいのだ。

こうなるともう発泡酒を買う理由は全く無い。飲む愉しみが全く違うのだ。

しかし、難点があった。私がブローリーを飲んでいると、小学生の息子二人が小さいコップを持って寄ってくるのだ。そして、泡が美味く立つようにコップに注ぎ、私のつまみを食べながらちびちびと飲んでいる。うーん。

ブローリーを飲みながら、「初恋の来た道」を見た。原題は「The Road Home」こっちの方がいいなあ。

思った以上に素晴らしかった。目眩く映像に心を奪われる至福の90分。プラズマ液晶テレビが欲しくなる。そして、もんぺと綿入れのヒロイン(チャン・ツィイー)に魅入ってしまった。こんな映画作りたい・・・