長男の反省文

今日は暖かい一日でした。出勤時は窓全開で走りました。このような節目の日は、移りゆく季節が感じられて、とても幸せな気分になれます。こういう安上がりな精神を大切にしたいものです。

昨日、ドライブ(通勤とも言う)から帰ってきて駐車場に車を停め、シートを掛けていると家の中からとても大きな子供たちの声が聞こえてきました。慌てて中に入ると、子供たちが喧嘩をしているようです。泣いている子もいます。落ち着いて状況を見渡すと、テーブルにシャトレーゼの苺フェアで買ったデコレーションケーキが切ったまま置いてあります。大体状況が飲み込めました。

嫁さんに聞くと、「切ったケーキがびみょーに大きさが違うので、どれを取るかで喧嘩」とあきれた声で返事です。特に女の子二人が激しく喧嘩したようです。聞くところによると、論争はおふろ掃除の順番から、漫画の「なかよし」を誰が買ってきたかにまでに及び、いろいろ言い争って大変だったようです。

なんとか落ち着いたあと、私は居間にこんな張紙をしました。

ケーキの喧嘩について原稿用紙一枚程度の反省文を書くこと。明日までに書かなかった人は「一年間ケーキ禁止」

今日、帰ってきたら、テーブルの上に原稿用紙がおいてありました。しっかり反省が書いてあります。女の子二人は、「ごめんなさい」とか、「もうしません」とか、「これからは仲よく食べます」とか、まあ当たり前の反省文でしたが、小四の長男がまた笑わせてくれました。一部抜粋します。

このけんかは、僕が一番小さなケーキをとればおこらなかったと思います。こんどから最後にケーキを選ぼうと思います。そして、だれかが小さいと文句を言ったら、僕のケーキを分けてあげようと思います。けんかして食べたケーキはあまりおいしくなかったです。本当にごめんなさい。

誰よりも食い意地がはっている長男が、こんなこと守れるわけはありません。でも、この心にもない創作文と、彼の優しい気持ちに免じて、またケーキを買って帰ろうと思います。

反省文を肴に飲む純米酒は、少し心に染みました。