Vim-6.0

「物心ついたときから、エディターといえば vi だ。」というのは大げさですが、私が最初に仕事で CAD 以外に触ったコンピューターには、Unix と呼ばれるOSが動いていて、有無を言わさず vi に馴染まされました。そういう刷り込みを持つ経歴なら幸せなのですが、この vi というエディター、他のエディターを使っていた人が使うと、慣れるまでは本当に大変です。コマンドモードとインサートモードの切り替えに慣れずに、タイプごとにソースを無茶苦茶にして、発狂しつつ root になって rm /usr/bin/vi を実行した人も多いことでしょう。 CAPS LOCK が掛かっているのを知らずにファイルを次第に崩壊させ、キーボードを壁に投げつけた人も多いと思います。 ZZ で終了しようとして、Shift と Ctrl を押し間違えて、バックグラウンドにたくさん修整中の job をため込んでしまった人もいるかもしれません。 ESC キーを力強く叩きすぎで、内部のリレーを壊した人もきっといることでしょう。あ、これは私か。

私も、メールや原稿などの日本語中心の文は emacs で書いてしまいますし、bashキーバインドも set -o emacs という少し軟弱な vi ユーザです。でも気合い入れて仕事するときは vi を操る指が、かなり思考を手助けしてくれる感覚があります。コマンドモードでのタイプの内容は、調子がいいときほど右脳思考で、高度な入力ができるのです。調子が悪いときは、「もうダメだ、帰ろう」という気持ちになるので、帰社時間まで教えてくれます。^^;;

また、ほとんど瞬間的な起動時間は、これぞ vi という感じです。あと ex コマンドや !awk や !sort などと組み合わせることによって、データファイルのフィルタリングには多大なパワーを発揮してくれます。

昨年秋までは Plamo 付属の jvim を使っていたのですが、シンタックスハイライトが使いたくて、vim-6.0 の正式版リリース後、移行しました。