破れたルーズソックス〜小学校最後の夏休み

今日は小六の長男の誕生日だった。最近何かと話題の十二歳になったのだ。夜、お茶を飲みながら新聞を読んでいる時、長男が嫁さんに

「破れたルーズソックスあったら頂戴」

と言っているのが聞こえた。嫁さんが「何言ってるの?」という顔で長男を見る。私も「十二歳になるとさすがに言うことが違うな」と思いながら、事の成り行きを興味深く見守っていた。すると長男も我々の怪訝な雰囲気に気づいたのか、

「カブトムシを捕まえるのに、餌を木に縛っておくのに使う」

と、あわてて説明した。

おいおい、それはルーズソックスじゃなく、パンティストッキングだろ。

さて、カブトムシはルーズソックスとパンティストッキング、どちらが好みかな。

今年は冷夏の影響か、なかなかカブトムシがつかまらないようだ。餌もメロンの皮や熟した桃など変えて試しているようだ。そのうち衣装ケースをくりぬいて作った虫かごがカブトムシで一杯になることだろう。

そして長男と次男が、オレンジラインの用水路でメダカやザリガニを大量に捕まえてくる。メダカは水槽で飼っているが、しばらくすると死んでしまう。餌のやりすぎだろうか。水が悪いのか。もう少し寿命が延びるように色々試してみたい。

小さな魚が群れをなして泳いでいるのを見ているのは癒しの効果があると思う。子供たちも飽きずに色々話しながら眺めている。

小学校最後の夏休みの過ごし方というのは男の子の人格形成に重要な影響を与えるように思う。「男は、少年の頃の夏休みに見た地平線に沈む夕日を一生追い求める」と書いてあったのは「ノルウェイの森」(村上春樹)だったかな。まったく違っているかもしれないが、その気持ちは分かる。

勉強は、夏休みの宿題さえやってくれれば文句ないので、大きな怪我や事故も無く一ヶ月間、海、野山を思う存分駆け巡ってもらいたいと願っている。

俺が休みの日の夕方は公園でキャッチボールしような。その後ノックもするからな(フライも落とさず捕れるようになってきたな)。そしてその後、一緒にお風呂に入ろうな。

夏休み最後の週末は皆で旅行に行こう。そのかわり夏休み最終日の空手の大会、組手の試合頑張れよ。