about NTT III

アメリカではワールドコムがあっと言う間に倒産した。

今日、116 に電話して、ISDN 回線からアナログ回線への変更手続きを行った。この九月から、全国的に ISDN 回線とアナログ回線の移行で電話番号が変わらなくてもよくなったのだ。私の局番は不幸にも全国で二割程度の同番号移行できない ISDNユーザーに属していて、ネットを一昨年ケーブルテレビに移行したにもかかわらず、使っていない ISDN の料金を二十ヶ月にも渡って払っていた。

この同番号移行できない問題は、アナログ回線から ISDN 回線に移行したときに番号が変わったユーザーに対して発生する。同番移行を待たずに(NTT はソフトウェアで二つの番号を統合させる方式で同番移行できるように交換機を順次改良していった。同番移行を待った人は問題なくアナログに戻せる。)先進的に ISDN 回線に移行した人たちの問題ともいえる。そういう人たちは当然 ISDN に見切りをつけるのも早い。でもメリット無しに電話番号を変えることは出来なかった。

申し込み受付日の九月二日に 116 へ申し込んだところ、担当が忙しいので折り返し電話しますと言うので、連絡先を教えたところ、丸二日間いっこうにかかってこず、今日再度申し込んでやっと受理された。普通の会社なら事前に回線使用状況を調べて「準備が出来ましたので戻されてはいかがですか?」と個別にアナウンスをしてくれるところだ。この同番移行対応のニュースを知らずに、必要ない ISDN を契約し続ける人も多いことだろう。

局内工事費が通常 2,000 円のところが、こういうケースは 3,000 円となるとの説明を受けた。「わざわざ同番移行できるように改良したのでその分高い」らしい。実際、担当の半田局のMさんもそうおっしゃっていた。まったくもって、元国営企業、独占企業のいい分である。郵政省から「電気通信事業法」に基づきユーザー間の不公平是正の為、改善勧告を受けて改良したにもかかわらずだ。Mさんはさらに、「電話番号変わってもいいなら、局内工事費は 2,000円で済みますが?」ともおっしゃっていた。差額を払い続けて同番移行を待たされたユーザの気持ちを逆なでしてくれるものだ。

さらに、アナログ回線の再契約料が 800 円かかるとのこと。いいなりになるしかないが、飽いた口がふさがらない。近い将来固定電話を解約するときも解約手数料を取られそうだ。「ところで、電話加入権っていったいどうなっているのでしょう?」と聞き返したくなってしまった。最後に、「引落口座の変更等はございませんか?」と聞かれた。一刻も早く NTT の文字を通帳から消したい物だ。

今後巨大な設備を切り売りする以外に NTT に生きる道はあるのだろうか。自由化の流れの中、回線使用料だけでその体力は維持できるのだろうか。 ISDNFOMA の相次ぐ失敗、消えつつある IC テレホンカードと新型公衆電話、わざわざ独自方式を立ちあげ世界市場で敗れた W-CDMA、どこが自社技術なのかわからない i-mode ・・・それが戦略だと言われれば、納得するしかない。

電話は IP Reachable な物になるだろうし、モジュラージャック付でアナログ電話を繋ぐことが出来る常時接続用ルータも出ている。どんな遠い相手とでもプロトコルさえ合えば、 課金なしにネットでいつまでも通話が出来るのだ。もちろん PC を使った通話も普及するだろう。

そして、今まで多額の通信料金を払ってきたにもかかわらず、サービス面で冷遇され続けたパワーユーザの NTT 離れは加速するだろう。通話料も固定電話は減る一方だし、携帯市場でも Docomo のやり方に気づいたユーザーは(以下自粛)。